運営者、出演者、参加者などによって各地の WordCamp はそれぞれ異なりますが、すべての WordCamp に共通する基本的なガイドラインと内容についてご紹介します。
すべてが WordPress に関するイベント
WordCamp と例えば「BarCamp」など他のイベントとの違いは、イベントのコンテンツが WordPress の利用と開発に深く関連しているという点です。WordPress に関連したブログ、ビジネス、ソーシャルメディアの話題を取り上げることもありますが、プログラムの大半 (最低8割) は WordPress に特化した内容となります。WordCamp という名前を使う場合、WordPress 向けの独立したイベントであることを意味しています。混乱を避けるため、別のイベント内の「WordPress トラック」を WordCamp と呼ぶことは今後ありません。
参加しやすいチケット価格
WordCamp は盛大・豪華で高価なカンファレンスを意図したものではありません。WordCamp は、落ち着いた雰囲気で、手頃な価格 (もしくは割安) の地域ごとの集まりを目指しています。誰もが参加でき、出会い、共有し、学び合う場です。スポンサーや寄付のおかげで、2日間の開催でも数千円以下という価格に抑えることができています。他の高価な Web カンファレンスで話すようなスピーカーの方が WordCamp で登壇することも少なくありません。WordCamp はトップクラスのお買い得なイベントと言えます。
オープンさ、多様性、コミュニティとの共有
WordCamp には分け隔てはありません。WordPress ユーザー、開発者、デザイナー、その他のファンの皆さんは、経験レベルに関係なく歓迎です。セッションはレクチャー/プレゼン、ライブデモ、質疑応答、ワークショップ、ライトニングトーク、パネルディスカッション、インタビューその他様々な形式があります。多くのプレゼンはスライドが公開され、動画も WordPress.tv の WordCamp チャンネルでより幅広いコミュニティと共有されます。
つながる、コラボする
多くの人が WordCamp に参加する大きな理由のひとつに、他の WordPress ユーザーと直接会って何かを学べるという点があります。参加者には新しくコラボ出来る仲間を見つけたり、仕事のきっかけをもらったり、雇いたい人材を発掘したりする人もいます。こういった新しい関係づくりにより、今後のおもしろい WordPress プロジェクトが生まれてきます。WordCamp がその地域の定期的な勉強会による年に一度の大きなイベントになるのが理想的です。そういった会がまだなければ、スタートするための良い機会にもなるでしょう。
地域コミュニティによる地域コミュニティのためのイベント
WordCamp Central にあるスケジュールは集中的に管理がされていますが、各イベントは各地の WordPress ユーザー、開発者、そしてファンによって企画・運営が行われています。WordCamp Central や WordCamp Japan からガイダンスを提示はしますが、実際にはそれぞれの運営者が一生懸命頑張っています。地元の有能な人たちが活躍するのも WordCamp の良さのひとつです。プログラムには、可能な限り地域からのスピーカーが含められます。WordPress のリードデベロッパーや有名人から連絡をもらうのも良いものですが、WordCamp は同じスピーカーたちが各地をレクチャーをして回るためのイベントを狙っているわけではありません。地域と外部からのスピーカーを両方呼ぶのがベストな形であることが多いようです。
みんなでボランティア
よく言われるのが、WordCamp は WordPress コミュニティに何かお返しするのに一番簡単で楽しい方法だということです。WordCamp はどれも精力的なボランティアによって支えられています。運営者、イベント当日のスタッフ、スピーカーなど、多くの人の協力で WordCamp は成り立っています。WordCamp イベントを実行するにはたくさんの人が必要です。イベントを開催に時間と労力を捧げてくれている人たちに感謝の気持ちを忘れないでください。
WordPress プロジェクトを正しく反映
イベントの参加者は WordCamp 運営者、スピーカー、スポンサー、ボランティアを WordPress とそのコミュニティを代表している存在に映ります。多くの参加者にとっては、初めて接する WordPress コミュニティの人たちでもあります。このため、WordCamp では基本的なガイドラインに従う必要があります。関係者を吟味し、各役割上で外部の人と接する際に正確な情報を伝えることを保証し、WordPress オープンソースコミュニティの姿勢やポリシーに敬意を払うためです。
金銭的利益を目的としない
ほとんどの WordCamp ではスポンサーおよびチケット収入をイベントで使いきってしまいますが、余剰金があった場合は利益として手元に残すのではなく、コミュニティに還元するために利用することが期待されます。余剰金の適切な使い方としては、すでに行われている勉強会などの資金とする、次回の WordCamp 経費の元手にする (チケット発売前にデポジットを支払うなど) 、WordPress Foundation に寄付する、などが挙げられます。もし WordPress をベースとしたカンファレンスを利益を上げる機会として行うなら、WordCamp 以外の呼称を使う必要があります。
特典
強制的ではありませんが、多くの WordCamp では予算を記念Tシャツやその他のグッズを作ったり、または (それに加えて) 参加者に食べ物や飲み物を提供するのに使っています。こういったものは大きな出費であり、スポンサーやチケット販売によって得た資金の使い道はそれぞれの運営者が決めるため、必ず用意されているのではなく特典として提供される可能性があるものと考えておくべきです。チケットの価格に何が含まれているかは、各 WordCamp のサイトで確認できるでしょう。
もっと楽しいことが色々
WordCamp でいちばん大事なことを言い忘れるところでした。WordCamp は、楽しいです ! あなたと同じくらい WordPress にハマっている人たちと数日ギークな話で盛り上がれるのはただただ最高です。普通じゃないほど頭の切れる人や、とてつもなく感動を受けた人や感動を与えてくれる人、そして優れたミュージシャンにさえも出会えるかもしれません。WordCamp イベントの後には近くで懇親会が開かれることがほとんどです。新しくできた友達と一杯飲んで、世界征服の策を練ってはいかがですか (もちろん、WordPress を使って ! ) ?
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参加してみたくなりましたか ? すでにお近くで WordCamp が開催される予定なら、ぜひ行ってみてください ! そうでなけなくてもご心配なく。準備が進められていてもまだ日程が決まってないだけかもしれません。Twitter でフォローするか、ブログのフィードで最新情報をお確かめください。もし WordCamp を自分の地域でもやってみたいという方は、まず「WordCamp を開催するには」ページをご覧ください。
このページの文章は、WordCamp Central の「What to Expect?」に加筆・修正したものです。